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Weingut Richard Trender

Wuerttembergヴュルテムベルク  リヒャルト トレンダー家
ワイングートはぶどう栽培から醸造までを自分の責任で行う醸造家の名称です

 ヴュルテムベルク地域はハイデルベルクからそう遠くない所で、ネッカー河とその支流の両岸の斜面に畑が広がっています。ドイツの13ぶどう生産地域の中で最も赤ワインの生産高が多く、作付面積の半分が赤ワイン用のぶどうです。そのせいでしょうか、収穫の季節には畑一枚一枚ごとに異なったぶどうの葉が紅葉しまるでパッチワークのようにきれいです。  またこの地域はドイツの中でも特にWinzerGenossenshaft(ヴィンツァーゲノッセンシャフト=協同組合)が発達していて、ここで生産されるワインの80%が協同組合で造られています。さらに造られるワインのほとんど全部をバーデン同様地元で消費し切ってしまい、ひとり当りの消費量は年間50本、ドイツ人全体の平均の約2倍、この消費量はこの地区で造られるワインの生産量を軽くオーバーしています。そのためにヴュルテムベルクのワインは外に出ることが少ないためによく知られていません。

 ワイングート リヒャルト トレンダーは、数少ない個人経営の小さなワイン蔵さんで、生産されるワインのほとんどが辛口赤ワイン、それも今はドイツワインの教科書にも出てこない「シュヴァルツ(黒)リースリング」品種と「レンベルガー」品種などを栽培してのワイン造りです。ぶどう畑の中のこんもりとした森が自宅兼醸造所です。道から石畳の登り道が続き石造りの瀟洒な家に続いています。1階はガレージの感じで、石段を登って2階が玄関です。入ると広い応接間があり、大きなガラス窓からは、登ってきた道と森が見えるだけでぶどう畑は見えません。それどころかワインを醸造する設備も見えません。山の斜面に建っているこの家の裏にワインを造る現場が張りついているのです。畑は家の上にあり、収穫されたぶどうは道路から最上階のタンクに入れられ、圧搾され、さらに下の階へと送られ、発酵させられて最下階の貯蔵庫へ、という上から下へ次第次第に降りて行く、とても合理的にできています。ぶどう畑にも登りやすいように石段が設けられています。

 1992年からのお付き合いですが、その時ルイック夫人61才。「母に教えられながら造ってます」と言っておられましたが、そのお母さんはエルザ.トレンダー83才。ドイツで最年長のマイスターとしてたびたび雑誌や新聞に紹介されています。なんでもご自分で決定される「クイーンママ」です。娘ルイック夫人はワインプローベ(試飲)の前にすべてのワインをクイーンママにチェックしてもらってからお客に注いでくれます。

このクイーンママも1999年1月18日90歳で亡くなれ、蔵は閉鎖かと心配されましたが、うれしいことにルイック夫人のご主人や娘さんもワイン造りに参加、この特有の個性的なワイン造りは継承されることになりました。ヴュルテムベルクの中でもかなり個性的なワインを造っているワイングートです。白ワインも独特の雰囲気を持ち単に辛口というだけでないものを感じさせます。赤ワインにはほんの少し調味料の醤油を思わせるものがあります。

このワイングートのほとんどのワインがラントヴァイン表示となっています。ラントヴァインはある基準を満たした辛口ワインに表示が許されるもので「辛口地酒」といった意味合いです。ランキング的にはQbA(品質上級酒)の下にあるターフェルヴァイン(テーブルワイン)と同じですが、いつも下なのかといいますと、これが違っていて、カビネットを越えるシュペートレーゼやアウスレーゼのラントヴァインも存在し、ラベルの表示だけではそのどちらであるかはまったくわかりません。この地域の法律に合った製造方法、熟成方法を採らなかったときはその表示ができず、ラントヴァインを名乗っていることがあるからです。「うちでは法律のできる前からこうしているの‥だから‥」といった具合です。

このワイングートのワインの特徴

ヴュルテムベルクはドイツのワイン産地の中でも赤ワインの比率が高く、土壌の関係で個性的なワインが生産されていますが、その中でもこのワイングートのワインはさらに個性的といえます。万人向きのワインとは言えませんがその分この個性が好みの方を離すことはありません。

Riesling白ワイン
  は10年以上経っているので本来Rieslingのもっているフレッシュ感のある酸はなくなっていますが、他の白ワインには無い熟成感があり、シェリー(酸化熟成香)のような味わいを持っています。好みもありますがキンキンに冷やして飲むよりは、高めの温度のほうが熟成感が出て楽しめるのではないでしょうか。

Kerner白ワイン
 Rieslingよりも濃厚で味わいも深く神田和泉屋の白ワインの中ではもっとも辛口、そして枯れた感じをもっています。 料理としては 珍味系が相性が良いと思われます。塩辛、イカのスミ煮、魚の西京焼き、プロマンジェのみそ漬け、豆腐ヨーとか、わさび漬けなど

赤ワインは色調が薄くライトで飲みやすくタンニンもさほど感じないが、枯れたイメージで温度が高くなるにつれてほんのちょっとお醤油っぽさも感じさせる個性的なワインです。カツやメンチカツ、コロッケなど揚げ物との相性は試す価値があります。

 
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